
近年、「〇〇活」全盛である。調べられる最も古い例は、1995年5月27日付産経新聞の記事だそうで、女子大生が記者に宛てたはがきの文面「就職活動に勢い込む前に元気に明るく暮らすつもりです。就活はイイ女の試金石かもしれませんね」が引用されている。
それから早30年。さまざまな「〇〇活」が出てきた。伴侶を探す婚活、早起きして趣味や勉強などに取り組む朝活、腸内環境を整える腸活、果ては人生の最後に向けて準備してゆく終活まで。なんでもありの様相を呈している。
2021年の新語・流行語大賞には、受賞こそ逃したが、「推し活」がノミネートされるまで「〇〇活」が浸透した。
さて、推し活である。
元々、熱狂的なアイドルファンが、自分の好きなアイドルを「推し」と呼んだことが起源。
推しの対象は、二次元のキャラクターや三次元の人、それ以外にも鉄道や建造物、動物など多岐にわたる。
さまざまな楽しみ方があるが、得られる効果には、総じて共通するところがあるらしい。
具体的には、「心身の癒やし」「同じ趣味を持つ友達」「人生を豊かにする楽しみ」「仕事や勉強・自分磨きのモチベーション」などである。
還暦を越えてから推し活しだした知人は、若い頃好きだった歌手のライブに行くことで、まさに先述したような効果を得、その話を語る姿は誠にイキイキとしておられ、微笑ましい。
私は、請われるがままにおぢばや記念建物を案内することがよくある。
先日も、あるご夫婦を案内した。
1時間半ほどかけて三殿をまわり、神様の話、おやさまの話、かしもの・かりものの話などをお話しした。
すごく興味を持たれたようで、「お礼に昼食でも」と誘われ、本通り入ってすぐの「たまちゃんUDON」へ。
そこでもおやさまの話に花が咲いた。
相次ぐ質問に答えていると、「なにを聞いてもイキイキと答えてくれますね!まるで推し活だわ!」と言われてしまった。
そう。自覚はある。
おやさまの推し活をしているという自覚が。
にをいがけも「やらなければ」という感覚は薄く、「お道の世界を共有したい」という思いが強い。
「ひながたを辿らせていただかねば…!」という悲壮感はなく、「憧れのおやさまの真似をしたい」という気持ちで試行錯誤している。
結果楽しいので、まるで推しを語るかのように、イキイキとした話になるのだろう。
言葉を選ばずに言うと、高弟の先人たちも「推し活」をしておられたように思えて仕方がない。
入信した経緯は違えど、おやさまが好きで好きで仕方がない。
だから恩返し。
だから教えの実行に進んでいかれたのではないだろうか。
そこには、人生を豊かにする楽しみがあったのだろうと拝察する。
いつもその人のことを考えてしまう。
真似したくてウズウズする。お近づきになりたい。認められたい。
こうした自然な発心につながる最強のメンタルハック、推し活。
しかも、推している相手は存命。いつでもどこでも誰とでも推せる。
おやさま推し活仲間が増えたら楽しいだろうなと、思っていたりする(西岡寛麿)