
今年もこどもおぢばがえりの季節を迎えました。
それぞれの教会でも、お誘いや引率などに励まれたことと思います。
教祖140年祭という大きな節目を越え、新たな歩みの中で迎える最初のこどもおぢばがえりです。
私も、一人でも多くの子どもたちがおぢばへ帰ることができるよう、声をかけさせていただきました。
今年は天理教少年会創立60周年の節目の年でもあります。
行事内容に大きな変更はありませんが、節目の年だからこそ、より多くの子どもたちにおぢばの喜びを味わってもらいたい。そんな思いを新たにしています。
そんなことを考えていた矢先のことでした。
先日、ひのきしんデーに家族で参加させていただいた時のこと。
閉会の挨拶の中で、支部から、「こどもおぢばがえりでは、少年ひのきしん隊・あおば隊へのご参加を」という呼びかけがありました。
もちろん大切な案内ではありますが、その時の私はどこかで、「大人向けの話だし、子どもたちは聞いてないだろな」と勝手に思っていました。
ところがその話の途中で、小学生の娘が急に私たち夫婦の方を向いてこう言いました。
「今言ってたやつに、私も行ってみたい!」
あまりに突然だったので、「え?何のこと?」と聞き返すと、娘は少し興奮気味に、「お茶のひのきしんするやつ!」と言うのです。
正直、私は驚きました。
そんな案内なんて、聞いていないと思っていたのです。
いや、正確には、聞いていないと決めつけていたのです。
ところが、彼女はしっかり話を聞いていましたし、それどころか、自分も参加してみたいと思うほど心を動かされていたのです。
目を輝かせながら話すその姿を見ていると、なんだかこちらまで嬉しくなってきました。
子どもというのは、どこで話を聞いているんだろうか、本当に分からないものです。
どの言葉が心に残るのかも分かりません。
大人から見れば何気ない一言でも、子どもの心には深く響いていることがあります。
振り返ってみると、私たちは知らず知らずのうちに、「この子は興味がないだろう」「誘っても来ないだろう」と勝手に判断してしまっていることがあるのかもしれません。
けれど、本当は参加してみたいと思っている子どもも少なくないのではないでしょうか。
実際、今回の娘の姿を見ていて、そう感じました。
だからこそ、まずは伝えることが大切なのだと思います。
声をかけてみる。話をしてみる。おぢばの楽しさを伝えてみる。
その言葉がすぐに返ってこなくても、子どもの心のどこかにはきっと届いているのだと思います。
こどもおぢばがえりには、おぢばでしか味わえない喜びや出会いがあります。
「どうせ聞いてないだろな。」
そう思っていたのは、娘ではなく私の方だったのかもしれません。
今年のこどもおぢばがえりを通して、一人でも多くの子どもたちがおぢばへ帰り、親神様・教祖の親心に触れさせていただけるよう願っています。
そして、この夏の声かけやお誘いの積み重ねが子どもたちの心に喜びの種を蒔く機会になればと思います。
(矢追きくぞう)