オーストラリアンスクールライフ【永尾篤夫①】

シドニー、メルボルンに続くオーストラリア第3の都市ブリスベン。

私は高校3年間をここで過ごしました。

初めてオーストラリアに着いて空港を出ると、突き抜けるような青さの空と穏やかな風が私を包んでくれたのを今でも覚えています。

ブリスベンの近くには日本でも有名なゴールドコースト(近くといっても電車で1時間)があり、多くの観光客や留学生がいる都市です。

オーストラリアに着いたばかりの私は英語が全く聞き取れず、毎日クタクタになりながら学校に通っていました。

「脳が疲れる」ということを初めて経験した16歳でした。

英語が話せないので、もちろん友達もなかなかできず、学校に行くのが嫌な時もありました。

差別的な言葉も言われたと思います。

面白いもので、相手を馬鹿にした言葉や差別的な言葉は理解できなくても「馬鹿にされているな」となんとなく分かるのです。

そんな私の生活が変わったのはラグビーのクラブチームに入ってからでした。

昨日まで、私に見向きもしなかった人達が自分のチームの仲間になると、誰よりも私を守ってくれたのでした。

あまりの変わり様にビックリしましたが、そこでできた友人は本当によくしてくれました。

一緒に学校に行ったり、放課後に買い食いしたり、バースデーパーティーに呼んでもらったり、そんな仲間が私も大好きになりました。

誕生日にはスニーカーをもらったり、サングラスや財布をもらったり、高校生活が楽しくなったのも彼らのおかげです。

特に仲の良かったジョンとは毎日一緒に学校に行き、帰りも二人で色んな場所に寄り道しながら帰りました。

ジョンとよく食べたミートパイは今でも思い出の味です。

ミートパイは美味しかったのですが、オーストラリアではどうしても好きになれないベジマイトというオーストラリアの特産物がありました。

言い表すのが非常に難しい味ですので、どんな味なのかは是非オーストラリアに行って試してみてください。

卒業パーティーでの一コマ

オーストラリアは暖かい国で気候もよく、公園や家の庭も天然芝で、穏やかな雰囲気の場所が多いです。

住んでいる人は大らかな人が多く、戸別訪問をしても怒鳴られたり、変な目で見られたりすることは少なかったです。

自然を大切にし、オーストラリア独自の自然を壊すことのない様に空港では靴に着いた土まで入念にチェックされます。

天気が良すぎて、水不足になることも多く、私のホームステイ先ではシャワーは1日10分以内と決められていました。

それなのに至るところにプールがあって、プール付きの家も比較的に多いです。

住みやすい国ですし、リゾート地には最適ですが、芝生は芝刈りを頻繁にしなければいけませんし、プールも掃除が大変です。

私もよくホームステイ先のお手伝いをしました。

友人やあの大自然を思い出すとまた行きたくなってきましたので、この辺で終わりとさせていただきます。(永尾 篤夫)