呂律は、中国から伝わった雅楽の言葉が転じて呂律 となったとされています。
雅楽の6つの調のうち、3つが「呂旋」3つが「律旋」になります。
解りやすく理解するとなれば、呂旋・律旋というのは、長調と短調のようなものと考えて頂くと間違いはないと思います。
つまり音階の違いです。この長調と短調の違いが解らない、または律旋と呂旋の使い分けが出来ないことを「呂律 が回らない」と言うようになったとされています。
また、12音階のうち「呂」の音が6 音、「律旋」の音が6音でこの呂と律の音階が合わないところから「呂律が回らない」となったともしています。
いずれも雅楽から来た言葉でといえるでしょう。
言語由来辞典によれば「間抜け」と同じ意味合いで芝居や舞踏、漫才などで「間」は、音や動作の休止の時間的長短のことを言い、拍子やテンポの意味にも用いられる。とあります。
しかし、もともと拍子という言葉は雅楽用語で、リズムやテンポなどの意味で使われていました。
雅楽では、先述の「八多羅拍子」や「四拍子」「六拍子」「八拍子」などのリズムで曲ができています。
ですから、拍子抜け、調子が崩れる。などなど拍子や調子などの言葉はそのほとんどが雅楽から出てきた言葉だと思っても間違いはないでしょう。
歌舞伎は安土桃山時代ころに出雲の阿国が始めたといわれています。
雅楽から千年近く後の話です。