物事の具合や様子、また程よい加減のときに用いられます。
その表現する意味は① 物事の具合や様子② 身体の具合や様子③料理の味付けの具合④物事を程好く処理した場合。
などが挙げられます。
よく、塩梅の語源は料理の塩加減から来ていると思われていますが、実は、この言葉は雅楽・篳篥の奏法から来ています。
篳篥は同じ孔(穴・音)でも、唇の位置を変えることによって音程に幅(高低)がでます。
音から音へと異動するとき音を一音近く下げ元に戻す奏法が用いられます。
これを塩梅といいます。トロンボーンに似た音のめぐりになります。
篳篥の奏法で難しい奏法の一つです。
ですから、上手に演奏出来た時、「いい塩梅やったね」と褒められることになります。
こういうところから、えんばいが変化してあんばいになったと考えられています。
本格的な相談をする前にあらかじめ話し合いをすること、をいいます。
「会のことについて打ち合わせる」「〇〇について打ち合わせる」などと使いますが、この言葉も雅楽用語です。
筝曲などでも使うようですが、本来は三方楽所が一堂に会したとき(召し出されたとき)打ち物から打ち方をを決めたことからきています。
「芝居や相撲などでの一日または興行期日の終わりのこと」「物事の終わり」を表します。
特に飲食店などではラストオーダーにも使われます。
雅楽では舞楽で舞人が退出し、曲を途中で止めるとき、打楽器(鞨鼓)の合図で止める奏法を「打ち止め」「撃ち止め」と言い、ここから興行や物事の終わりを「打ち止め」というようになったということです。
なお、管絃で途中で曲を止めるとき(祭典など)は「途中止め」といいます。
「大勢の人が歌うとき、まず一人が歌い出したり調子をとること。または踊ること」。つまり、人の先に立って物事を推し進めること、またはその人のことを言いますが、雅楽の主席奏者(主管)ことをいいます。