神社の祭典【其の十】

祭典の奏楽の話のついでに、神社の祭典奏楽にも触れてみましょう。

童謡「村祭り」に“村の鎮守の神様”とういう歌詞が出てきますが、これは村社=氏神様のことです。

旧官幣大社(出雲大社、春日大社など)の大きな神社の祭礼などは、なかなか見る事はできません。

しかし、府県社、郷社、村社、無格社などは参拝してその祭式を拝見できます。

ので、そうした神社の祭式と奏楽に触れてみたいと思います。

祭典の式次第は

一、 参進=入場 ・・・・奏楽
二、 修祓
三、 宮司一拝
四、 捲簾けんれん-= 開扉 ・・・・奏楽
五、 献饌 ・・・・奏楽
六、 献幣けんぺい使幣帛へいはくを献ず
七、 宮司祝詞奏上
八、献幣使献幣祭詞奏上
九、神楽奉奏
十、宮司玉串奉奠
十一、献幣使、氏子総代、崇敬者すうけいしゃ玉串奉献・・・・奏楽
十二、幣帛を徹す
十三、撤饌 ・・・・奏楽
十四、宮司一拝
十五、退下たいげ=退場 ・・・・奏楽

となります。

そして、入場や献饌、撤饌、玉串奉献、退下などは普通の祭典楽の演奏ですが、捲簾、閉扉などは新楽乱声しんがくらんじょを 演奏します。中には、笙で調子を奏する場合もあるようです。

お道の場合は楽曲を演奏しています。

神楽は、全国の神社では、浦安うらやすの舞、悠久ゆうきゅうの舞、豊栄とよさかの舞(乙女舞)などが舞われています。

地方ではその地方の里神楽や神社で作成された神楽が舞われています。

大阪や兵庫・京都の一部では浪速神楽なにわかぐらが盛んに舞われています。

本教でも、戦前の神道十三派に属していたころには「神の御國みくに」という神楽が舞われていました。