10月11日、奈良教務支庁で第56期天理教奈良教区学生会委員長選出選挙を行った。
奈良教区学生会は、おぢばの膝下で約55年に亘って活動している歴史ある学生会である。会活動の魅力は、人と接して親睦を深めていくことであるが、今年は新型コロナウィルスの感染拡大で、例年のように活発な動きができなかった。
毎年、次期委員長は立候補者の中から選挙を行って決めることとし、今年も来期の学生会の委員長の立候補を受け付けたが、過去になく公示、再公示を行っても立候補者は現れなかった。理由としては、会活動ができていないことによる魅力の喪失、定期的に行っていた行事も無くなり、信頼できる仲間との絆を作れず、少しずつ学生会から気持ちが離れてしまったことが挙げられる。
しかし選挙管理委員会の仲間、総務、スタッフは、更なる声かけや神殿参拝など自らできることを行った結果、8月の中旬の再々公示で、立候補者を1人受け付けた。
コロナ禍で立候補者なしの状況の中で、スタッフみんなの行動が大きく実った結果である。
立候補者は、約1か月の選管との諮問期間を経て、選挙当日を迎えた。例年は静粛な場ではあるが、スタッフにとって、この日は約半年ぶりの会メンバーとの再会であり、学生会が動き始めた喜びで笑顔がたくさん溢れていた。
私は、この4年間選挙に携わっているが、こんなにもスタッフ全員が選挙に向き合っている年は無かったかと思う。スタッフは立候補者の思いを引き出せるようにサポートし、立候補者はスタッフの質問に全力で答えた。最後に決議を行い、杉浦三郎君が新委員長の信任を得た。
選挙は、携わっているスタッフ個々が成長し、学生会全体の成長につながる一番大切な行事である。私は今回の選挙の議長をつとめたが、約7年間活動してきた学生会で最後の恩返しができたと感じている。
(第56期奈良教区学生会委員長選出選挙 議長 上田善規・記)