「おねだり」
EKUBOママ 

 「お母さん、10円ちょうだい!」わたしがまだ子供の頃、母にお小遣いねだった。教会は移転建築してまもない頃だったと思う。わたしの小学時代を思い出しても、鉛筆一本買ってもらえなかった。ましてや5人兄弟、2人の姉のお下がりばかりを身に付けていた。高校生になるまで新しい服を着た記憶がないのだ。おねだりをした時に母の返事は「おばあちゃんに貰いなさい・・・」。

 どんなときも甘えられるおばあちゃんではなく、厳格な会長さんが祖母だった。数日後、また母にねだってみた。「友達と遊びに行くからお小遣いちょうだい。」

 いつもはそっけなく少し怒った口調なのに、そのときの母は、「今はあなたたちにお小遣いをあげられない。だけど、いつかきっと教祖が、あなたたちの将来に何不自由のないよう、困らないようにして下さる。教祖はずっと見ていてくださるから」と、母の目にうっすらと涙がにじんでいたことも驚きとともに覚えている。

 今、わたしも3人の子どもの母となり、その子育て中に百円のお小遣いをあげられないには一度もなかったが、その結構さをどのくらい伝えてあげられたのか、自信はない。だから今日、家族揃って健康で神様の御用にお使いいただいているご守護に感謝して、日々にこつこつとささやかでも、喜びのお繋ぎを続けさせていただいている。

そして、あの時の母の言葉を思い出し、まずは私自身が喜んで毎日の徳積みを心がけ、希望と安心を子どもの心に植えつけたいと願いながら。
 「夢つなぎ、道つなぐ」をモットーに。