離婚D 4〜7月号に引き続いて、次の事例に基づいて、調停離婚、裁判離婚についてご説明します。 ⇒ 離婚Cに戻る 離婚Eへ進む
A.1【離婚の効果】 今月からは離婚の効果についてご説明します。離婚によって、結婚は将来に向かって効力を失います。離婚によって、過去2人が夫婦であったことまでを法律上否定される訳ではありません。それ故、例えば、離婚までに生まれた子どもは嫡出子であることに変わりはありません(民法772条1項)。 2【再婚禁止期間】 我が国は「一夫一婦制」を採用しています。したがって、配偶者のある者が重ねて結婚すること(重婚)は禁止されています(民法732条)。 離婚によって、夫婦はそれぞれ再婚することができますが、妻に関しては6ヵ月間再婚が禁止されています(民法733条)。これを「再婚禁止期間」と言いますが、生まれてきた子どもが、離婚前の前夫の子か、再婚後の後夫の子か、分からない事態を避けるためだと説明されています。 しかし、他方で、民法772条2項は、@結婚後200日後に生まれた子と、A離婚後300日以内に生まれた子は、結婚期間中に妊娠したものと推定すると定めていますから、父の推定が重複するのは100日でしかありません。それ故、民法772条2項を前提としても、理論上、再婚禁止期間は100日で足りるはずです。 この点、私は、民主党の「次の内閣」で「ネクスト法務副大臣」をしており、再婚禁止期間を上記の理由で100日に短縮したいと考え、近々法案を提出する予定です。家庭内暴力等が原因で長期間別居し、その後再婚した夫との間に生まれた子ども達が、この再婚禁止期間や民法772条2項によって、本当の父親の子として届け出ることができず、加えて前夫の協力も得られないために、戸籍や住民票に登録できず、そのために公的な福祉サービスも受けることができないケースが相次いでいるからです。最近、新聞等でもしばしば報道されています。 しかし、与党、特に自民党の反対で前に進まないことも、報道の通りです。 3【親族関係の解消】 親族は、血縁関係にある者や、養子のようにこれと同視される「血族」(例えば、兄弟や祖父母)と、結婚によって生じた配偶者の一方と、他方の血族との間の「姻族」(例えば、夫と妻の妹)とに区別されますが(民法725条)、離婚と同時に姻族関係は終了します(民法728条1項)。 これに対して、配偶者の一方が死亡したときは、生存配偶者が姻族関係を終了させると意思表示した場合に姻族関係は終了し(民法728条2項)、戸籍上の届出も必要です(戸籍法96条)。 4【復氏】 結婚の際、氏(名字)を変更した配偶者は、離婚によって結婚前の氏に復しますが(民法767条1項)、離婚から3ヵ月以内に市役所に届け出れば、結婚期間中の氏を続けて使用することができます(民法767条2項、戸籍法77条の2)。結婚によって氏を改めるのは圧倒的に妻ですが(約98パーセント)、離婚による復氏で、同居する子どもと氏が異なったり、離婚後の社会的活動への影響を避けるためです。 これに対して、配偶者の一方が死亡したときは、生存配偶者は、届け出た場合は結婚前の氏に復します(民法751条1項、戸籍法95条) |