『教祖伝逸話篇イマジネーション』    絵と文 村方米太

  

飯降伊蔵が、教祖にご挨拶に伺うと、
「伊蔵さん、掌を拡げてごらん。」
と、仰せられた。伊蔵がかしこまって掌を拡げると、教祖は、籾を三粒ご自身のお掌にのせられ、
「これは朝起き、これは正直、これは働きやで。」
と、仰せられて、一粒ずつ、教祖のお手から、伊蔵の掌の上にお載せ下され、
「この三つをしっかり握って、失わんようにせにゃいかんで。」
と仰せられた。伊蔵は、感激のあまりもう一度掌を握り直し家へ帰りました。

なぜ、伊蔵さんに籾をたくして、これは、何々と念を押して渡されたのだろうかと、不思議に思いました。なぜなら伊蔵さんほど、朝起きで、正直で、働き者であることを教祖が一番ご存じであるはずだから‥‥。

だからこそ、伊蔵さんの徳性である三つの粒こそ心の宝であると、お教えなされたのではないかと思いました。

御教えを説く私たちは「朝起き、正直、働き」こそ日々の生活の態度だと、自己の暮らしぶりを反省しなくてなりません。

逸話には、伊蔵は、生涯この教えを守って通ったのである。と、語られている。

教区報より