『教祖伝逸話編イマジネーション』    絵と文 村方米太

 

教祖が、梶本ひさの手を取って、
「この手は、ええ手やなあ。」
と、言うて、ひさの手を撫でて下された。
又、教祖は、よく、
「親に孝行は、銭金要らん。とかく、按摩で堪能させ。」
と、歌うように仰せられた、という。
        (逸話篇 157 抜粋)

ひさのその後の生活を想像してみました。
その頃は、テレビも自動車も洗濯機など文明の道具等は無く、すべて手仕事でした。
ひさは一日の労働を終え、少し荒れた手を労わり、そうっと頬にあてがい目を閉じました。
その時、ひさの耳に、あのやさしい教祖の「ええ手やなあ」と、お声が蘇えってきました。そんな夜は、幸せに満ちた寝顔で眠られたことでしょう。
ひさは、「ええ手を」使って、人々を喜ばせて日々を過されたのだと思います。

物が豊かな今の私たちの生活、親孝行も、年に一、二回、父の日とか母の日に、行事感覚で、それも銭金で親を満足させて、自己満足で終わっている有様です。
手を使わなくなったのは、心も使うことを無くしたのではないかと思います。