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| 「いつでもどこでも私は天理教」 | ||
| 主事 松尾憲善 | ||
昨年の9月、青年会の布教推進週間に始まり、我が郡山支部も全戸配布を目指して、リーフレット配りに汗を流している最中の頃。 私は、車を東に向かって走らせていると、二年前に数回入ったことがある散髪屋の前を過ぎた。店の外壁がピンクから黄色に塗り替えてあったのである。「さては、何かあったな」と入ることにした。久しぶりに見る店主の顔がそこにあった。ちょっと待って欲しいと言うので、イスに腰をかけた。 目の前に、にをいがけ用リーフレットが束になって積み上げてある。さらに横には教会で作成したと思われるリーフレットも同様に置かれてあった。 店主に聞いてみた。「私はこの正月から天理教に入信したんだ」との事であった。まさか、あの自信家の彼がと思った。 彼の入信の動機は、女房との不仲と店の家賃5か月分の滞納より悩み苦しんでいる中、ある布教所長が、相談に乗ってくれて、「元旦祭にくるように」と言われて、初めてお道のおつとめに接し大変驚いたそうである。 また真剣な祈りの姿に感動もした。 彼は、毎月女房に生活費として二十万円渡している。その他に家のローンと店の家賃を支払っているのである。この状態から解決する方法を考えるとするなら、女房に協力してもらって女房に渡している二十万円からたとえ数万円でも家賃に回したらと答える人が多いと思われる。 それが、布教所長は、女房に渡す生活費は今まで通り減らさずに渡すように店主に言ったそうです。さらに、渡す時には女房に感謝の気持ちを添えてと付け加えた。 彼は驚いた。天理教の人は普通でないと思った。それでも素直に耳を傾けて実行した。これまで散髪屋の手伝いをしなかった女房が、最近率先してするようになった。心配していた家賃も知らず知らずのうちに数ヶ月で返すことが出来た。不思議なことが次々と現れてくると喜びの顔である。 私の髪を切りながら、憶えたての「別席の誓い」を真剣な顔で話す彼がいる。 彼は布教所長や上級教会長の丹精によって紙面では書き記せぬぐらい日々成人し続けている。 二年前の彼は、自分に自信を持っており、到底お道の話に耳を貸そうとはしなかった人であった。私は大抵どこでも天理教だと伝えるのですが、そんな彼でしたので、天理教だと言えなかったし聞いてももらえないと思った。 今、彼は導かれてお道を通っているので笑い話になっているが、救けてもらえる人もなく悩み苦しんでいる人は、世の中には大勢おられる。 「いつでもどこでも私は天理教です」と言えたら、その声に救けを求めてくる人が増え、幸せな人生を歩んで頂けることになると思うのです。 「天理教とは?と言われたら、私を見て下さい」と答えられるようにと仰言る二代真柱様のお言葉が重なる。 突然、電話のベルが鳴った。 「初めまして○○です。奥さんと中学生の時同級生でした。息子のことで相談に乗って下さい」との女性の声であった。 掲載:立教168年3月号 |