でんでん太鼓と笙の笛【其の参】

話はまたまた横道にそれますが、皆さんは「でんでん太鼓にしょうの笛」という言葉を知っていますね。

これは、江戸子守唄の一節です。その歌詞は、

ねんねんころりよ おころりよ
ぼうやはよい子だ ねんねしな
ぼうやのお守りは どこへ行った
あの山こえて 里へ行った
里のみやげに 何もろうた
でんでん太鼓に 笙の笛

です。

この曲は日本の伝統的な子守唄で、江戸時代 の文化文政時代の頃から記録があり、江戸から 始まって各地に伝えられて、日本の子守唄のルーツになったといわれています。

傍線部分は、明らかに雅楽器です。

でんでん太鼓は、奚婁鼓けいろうこが玩具化したものです。信西しんせい古楽図に描かれている奚婁鼓けいろうこそのものです。

そして、笙の笛とあります。これが今まで問題になって来ました。笙という楽器は大変に高価なものです。その高価な楽器を子供の土産にするのはおかしい、というのです。

当然のことだと思います。

では、笙の笛とはどのようなものだったのでしょうか。私は俳簫はいしょうのことだと思います。

小さい頃、竹の筒を何本か並べてその口の部分をハーモニカのように吹いた玩具があったように記憶しています。あれが笙の笛だったように思います。

正倉院の復元楽器を見てもまさにその通りの姿形をしています。しかしながら、驚きは遥か昔、平安時代に使われなくなった雅楽器が、江戸時代に子供の玩具として復活されようとは普通、考えられません。日本の文化の素晴らしさを垣間見る思いです。

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